摺針(すりはり)峠の望湖堂跡から見た琵琶湖。
左の高い塔はフジテックのタワーとのこと。
摺針峠
中山道の鳥居本の近くに摺針峠があり、そこから琵琶湖と竹生島が見えると江戸時代から書物に書かれている。本当に見えるのか、確かめに行かねばならない。
彦根の観光案内所に鳥居本に住んでいるというボランティアの女性がいるので、
「竹生島は見えますか?」と尋ねた。
「何十年と住んでいますが、私は見たことがない。見えるという人もいますが。」と言う。
ますます怪しい話になってきた。
鳥居本から40分ほど歩いて番場醒井の分岐まできて、そこから江戸から上ってきたことにして、摺針峠を目指す。
摺針峠一里塚跡を見て、集落を通過して称名寺から明治天皇摺針峠御小休所の石碑に到着する。近くに望湖堂跡の古く錆びた看板を見る。
確かに琵琶湖は見えるが、竹生島の島影は見えない。地図で見ると見えても良さそうだが、天候の影響か茫洋として霞んでいる。よほど条件が良くなければ、肉眼では無理のようだ。
明治以降の干拓で琵琶湖は昔の湖岸から遠く離れ、当時の面影はないのだろう。中山道自体も江戸時代の旧道は荒れて使えなくなっているという。
番場醒井から摺針峠に向かう道標
中山道の道標と2本並んで立っている。
称名寺
摺針峠の集落の中にある。
望湖堂跡の碑
古く錆びれている。
望湖堂跡から見た琵琶湖は薄く煙っている。
摺針峠に向かって集落の中を通る。
明治天皇はこのあたりで小休止したようだ。
元の建物は火災により焼失
摺針明神を祀る祠
かなり古いものに見える。
水平線が琵琶湖であることを示す。
竹生島は見えない。